令和3年度・海事代理士資格者講習会に参加!講習の雰囲気などをご紹介

 令和3年度 海事代理士資格者講習会に出席してまいりました。

 当初は5月開催の東日本会場(東京)に出席予定でしたが、諸事情により西日本会場(広島)に変更。

広島城天守閣

 当日9:30から受付が開始。10:00から開講式となります。

 まずは、日本海事代理士会会長の挨拶、4つのワークを大切にといったご挨拶を賜りました。4つのワークとは「インサイドワーク」「フットワーク」「ネットワーク」「チームワーク」です。

 海事代理士は常時移動をする船舶の手続きを行うため知識の研鑽(インサイドワーク)のみでなく各地に出向く、または海難事故時等にすぐに行動できる(フットワーク)と共に、各地に点在する他の海事代理士とのネットワークや時には他の士業者も含むチームワークでの対応が大切になります。とのこと。

 第一限は海事代理士法について登録から海事代理士としての基本的な心構えなどについて講義を受けます。以下当日お聞きした注意点などを記載。

  • 委任状には委任内容を可能な限り詳しく記載すること。交付書類の受け取りも委任内容に記載しておかないと受け取れないといった場合もあるので注意。
  • 押印に関しては廃止の方向ではあるが海事代理士の責任の所在を明らかにするなどの理由により、押印が望ましいとのこと。
  • 体調不良や事故・怪我などに備えて復代理人選任も委任内容に記載するとよい。

 配布資料には委任状をはじめ、報酬額表、領収書等の記載例などもあり、開業時に役立つものが多く収録され実務的なものとなっています。

 昼食には豪華なお弁当が用意されていました。午後からの第二限では海事代理士が取扱う主な業務について業務の概要と基本的心構えの講義を受けます。業務においては「正確」「敏速」「的確」が重要になります。具体的な業務としては今回は船舶登記を中心に講義が進められました。参考資料には船舶登記の基礎知識や手数料の抜粋なども収録されこちらも実務的な内容となっています。

 休憩を挟んで第三限では先輩海事代理士によるパネルディスカッション。海事代理士になろうとしたきっかけや、実務で困ったこと・その解決策、今後の展望など非常に興味深い内容のお話を聞くことができました。

 最後に閉講式があり、無事修了証書を頂くことができました。様々なお話を聞けた中で個人的に印象に残ったのは「船や港は単なる景色ではなくお客様の財産である。」とのお言葉です。SNS等で簡単に投稿ができる現代において守秘義務等にも十分に配慮した情報発信を心掛けたいと思います。

 一通り講習会を終え、簡単な名刺交換会が行われました。九州四国や関東からお越しの先生もみえて、様々な地域の先生と面識を得られる貴重な機会だったかと思います。

 本講習は日本海事代理士会が行っているものではありますが、日本海事代理士会に入会していない方でも参加可能です。海事代理士試験に合格し、海事代理士として登録される方は是非参加してみることをおすすめします。